2013年8月19日月曜日

弘前大学 森林保全生態学実習@苫小牧研究林

みなさん こんにちは。 苫小牧研究林の佐伯です.
 
88日から810日にかけて、弘前大学のみなさんが実習にきてくださいました.初日には、苫小牧研究林内にある様々な野外実験区を見ていただきました.学生さんたちに実習の感想をインタビューさせていただきましたので、ご紹介します! 
 
 
弘前大学のみなさんです.後方中央左が石田清先生、右が鳥丸猛先生です.
夕食後、苫小牧の宿舎ロビーでインタビューに応じてくださいました.
実習でお疲れのなか、どうもありがとうございました.
 




1.研究林の実験区の中で、印象的だった場所はどこでしたか?

(順に端の学生さんから・・・) 

・ミミズ実験区.

・伐採施肥実験区. 窒素の循環の話が面白かった.

・やっぱりクレーンでしょう! 日本に一基しかないし、動いているところを見られたので.(鳥丸先生)

・幌内川河畔林実験区. 北大で研究していたこともあり、思い出深かった.当時活躍されていた中野林長のことを思い出した.(石田先生)

・シカ柵実験区.高密度区と排除区で植生にものすごく差があった.シカのさまざまな能力に驚いた.

・ジャングルジム.登ってみたかった.

・温暖化実験区.野外で実際にあたためているのがすごいと思った.

・シカ柵実験区.クモとシカの関係の話が面白かった.

・ミミズ実験区.

・(自分も)ジャングルジムに登ってみたかった.

・トガリネズミの実験区.今回は直接見ることができなかったが、話が興味深かった
 

佐伯: 学生さんによって全然意見が違って面白いですね.ジャングルジムに登りたかったというご意見は、必ず林長に伝えます!

ミミズ実験区のフトミミズ.
けっこうすばしっこいです.途中で一回逃げられました.
 



石田先生の想い出の地、幌内川実験区. 一瞬でしたが、フクロウも挨拶にきてくれました.

2.弘前大学の周辺の森林との違いはどんなところでしたか?

・ブナがない! (「あ、言っちゃった」という声があがりました・笑)

・常緑の低木(ヒメモチ、ヒメユズリハなど)がない!

・ササがない! 

・密度が濃く暗い感じがした! あ、でも天気のせいかも・・・(一同爆笑)

 
3.今後の研究などに活かせそうなところはありましたか?

(うーん・・・・ 沈黙のあとに、ある学生さんが)

・自分は、海洋生物についてミクロな研究をしているけれど、全然スケールの違う大型実験をみれたことがよかった.

 
佐伯:みなさん、卒業論文にとりくみはじめたばかりの時期で、少しこたえづらい質問だったかもしれませんね.ごめんなさい.コメントしてくださった学生さん、どうもありがとうございました.


シカ柵実験区での見学の様子. 学生さんたちからは、終始活発な質問・意見がよせられました.
 
4.最後に、先生がたから一言お願いいたします。

 鳥丸先生:「まず、自販機をおいてほしい!(一同爆笑)」.(ひと呼吸おいて- ) 
操作実験によって、森林に変化を起こす研究をしているが、その変化を明らかにすることとともに、変化を起こした森林がもとにもどるまでどれぐらい時間がかかるのか、また戻るのを早めるのにはどうしたらいいのか、といった視点でも研究をしてほしいです.」
 
石田先生:「これだけの実験区を維持するのには、裏で様々な努力や苦労がある.苫小牧研究林で行われている数々の野外実験が、教員や技術スタッフなど多くの人の手によって支えられていることをもっとPRしてよいと思う.また、いろいろな研究者が集っていろいろな話を聞けることが面白い.分野を超えて、多様な人たちと交流できる場であってほしい.」
 
 
佐伯:最後に、大変こころに染み入るお言葉をいただきました.当林にきてくださり、どうもありがとうございます.来年もお待ちしております!

参考URL

7月6日記事 森林科学総合実習Ⅰ@苫小牧研究林(野外実験区の概要がみられます)
http://frs-kyoten.blogspot.jp/2013/07/blog-post_6.html

・苫小牧研究林HP
http://forest.fsc.hokudai.ac.jp/~exfor/Toef/hp_j/0_top.html

・日浦教授研究室HP
http://forest.fsc.hokudai.ac.jp/~member/Hiura/index.html