長田です。7月19日〜22日にかけて、筑波大学・井川演習林において開催された公開森林実習「森林流域工学実習」に参加してきました。今回は、この実習について紹介させていただきます。
この実習は、南アルプス大井川水系において、森林流域での水・土砂流出の調査法を習得することで、森林の水環境や山地での土砂移動プロセスを理解し、流域環境のあり方や管理の課題について考察することを目的とした実習です。筑波大学の堀田紀文先生、山川陽祐先生、清野達之先生が担当されています。
この実習は今年から公開森林実習の対象となり、筑波大学に加えて北海道大学の学生さんが参加しておこなわれました。砂防・水文について学ぶことができる公開森林実習は少ないので、興味がある学生さんにとっては貴重な機会になったことと思います。
初日(7月19日)
昼過ぎに静岡駅に集合し、井川ダムの見学をして井川演習林に向かいました。井川ダムでは、中部電力さんに大井川水系の水力発電について解説していただき、ダムの内部を見学しました。
このダムは、日本で初めて作られた中空重力式ダムであり、ダムの境体の内部の約3割が空洞になっています。作った当時はセメントが高く、人件費が安かったためにこの方式を採用したものの、今ではそれが逆転したため、中空重力式ダムが今後作られることはないだろうとのことです。さらにダムの堆砂問題についての解説がありました。
このダムは、日本で初めて作られた中空重力式ダムであり、ダムの境体の内部の約3割が空洞になっています。作った当時はセメントが高く、人件費が安かったためにこの方式を採用したものの、今ではそれが逆転したため、中空重力式ダムが今後作られることはないだろうとのことです。さらにダムの堆砂問題についての解説がありました。
井川演習林に到着後、ガイダンスを受けました。
山川先生によるガイダンスです |
2日目(7月20日)
2日目には、山地渓流における土砂動態特性に関する調査を行いました。渓流の河床形状を測量し、地形と土砂の堆積状況、植生の関係を調べます。この結果にもとづいて、土砂の移動特性や過去の土砂移動履歴について考察することが目的です。
山に入っていきます |
午前中に調査した場所です |
調べる場所を決めて巻き尺を伸ばします |
岩がゴロゴロしています。礫のサイズも重要な情報です |
指導を受けながら作業を進めます |
午後には場所を移動して、比較のために同様な調査を続けました。
こちらは午後に調査した場所です。だいぶ様子が違いますね |
だいぶ慣れてきて作業がはかどります |
夕方まで作業をして、宿舎に戻りました。夕食後にも作業は続き、測定した結果をまとめて河床横断面図を作りました。
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