2019年2月25日月曜日

第5回森林フィールド講座・日本海編 1,2日目



学術研究員の奥崎です.

2019年2月19日~22日に山形大学上名川演習林で開催されました「第5回森林フィールド講座・日本海編」についてご紹介します.
「森林フィールド講座」は学年・学部を問わず,全国の大学生が参加可能な森林初学者向けの実習です.今回は豪雪地帯である山形県庄内地方の産業と雪山を体験することを目的として開催され,全国から21名の学生が参加してくれました.


1日目(2月19日)


鶴岡にある山形大学農学部に集合して,酒田臨海地域の発電所に向かいました.火力,風力,太陽光,バイオマスの発電施設が集まっており,異なる仕組みの発電所を一度に見学できます.


はじめに酒田共同火力発電所株式会社で石炭による発電施設を見学させていただきました.


タービンのある館内は冬でも暑いです
石炭は空気に触れて発熱します.それを抑えるため重機で石炭の山をならします
つづいて合同会社JRE酒田風力の風車とメガソーラーを間近で見せていただきました.
5回転で一般家庭1日分の電力を生み出せるそうです
ソーラーパネルが延々と続きます
サミット酒田パワー株式会社では木材チップによる発電について解説していただきました.



チップを満載したトラックが垂直になり,チップが燃料タンクに投入されます.
 昼食後,鶴岡バイオマス発電所で地元の間伐材を利用したバイオマス発電を見せていただきました.規模の異なる発電の特徴・長所を実感できたのではないでしょうか.

こちらでは発電所のすぐ隣で木材をチップ化しています
湿ったチップは脱水されてからボイラー(写真正面)に運ばれます
いよいよ上名川演習林に向かいます.入り口から雪道5 kmを歩いて宿舎まで向かいます.



荷物は雪上車で運びます


途中に温度計が設置されており,積雪の上と中の温度をモニタリングしています
宿舎に到着したらガイダンスです.山形大学のロペス先生が立体模型を使って,演習林を説明しました.



夕食後にアカデミックワールドが開催され,再生可能エネルギーや森の動物についての講義が行われました.森林フィールド講座には全国の大学演習林(北海道・筑波・高知・琉球)からスタッフが参加しており,様々な地域のフィールドや研究について学ぶことができます.



同じくロペス先生による再生可能エネルギーの講義です
続いて筑波大学の杉山さんがヤマネの調査について紹介しました
2日目(2月20日)
かんじき履いて,いよいよ雪山調査がスタートします.
上名川演習林の新井さんからかんじきの結び方を教わります
雪崩の心配がない林内で斜面の積雪深を測ります.
急斜面を登りながら,雪の深さを測ります

帰りは滑り降ります
つづいてスキー練習です.クロスカントリー式のため,はじめての人も多かったです.


午後には上名川演習林で研究を行っている大学院生の研究紹介がありました.
安定同位体分析により樹木の水と窒素の利用について最新の興味深い知見が得られています
その後は夕食までアクティビティーです.
TAも加わり,全チームで雪合戦
スノーモービル体験.速すぎて上手く写真が撮れません
急斜面でそり滑り
夜のアカデミックワールドでは西日本の演習林が紹介されました.
高知大学の早田さんが嶺北フィールドを活用した教育を紹介しました.
次に琉球大学の外間さんが与那フィールドの自然について説明しました.
後半に続きます!

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