学術研究員の奥崎です.
2018年9月3日~6日に高知大学演習林嶺北フィールドで開催された森林フィールド演習についてご紹介します.
この演習は森林遷移状態から里山利用の変遷を考察することを目的として開催され,島根大学,岡山大学,広島大学,山口大学,香川大学,愛媛大学,高知大学から14名の学生が参加してくれました.
1日目(9/3)
JR高知駅に集合して,高知大学のバスで演習林に向かいます.
到着後,自己紹介を済ませたら,高知の森林と林業についての講義を受けて,炭焼き開始です.
今回はドラム缶を改造した炭窯で炭を作ります.炭材と燃材を入れたら,
炭材が自燃するまで燃材を燃やし続けます.交代でひたすら扇ぎます.
薪割りも体験できます.
夜はバーベキューです.高知の名物,ナスのたたきなど美味しい手料理も振る舞われました.
2日目(9/4)
台風接近により雨降りです.雨でも炭窯は稼働しています.
外での作業はできないので,午前は北大職員の研究紹介とQGISの演習です.
午後は葉から樹種を同定する練習を行いました.けっこう難しいです.
3日目(9/5)
いよいよフィールドワークです.昨日できなかったプログラムを一気に消化します.
林道から少し森の中に入ると石垣が現れました.炭窯の跡地です.円形に石垣が組まれていることがわかります.
炭窯周辺の植生を調査します.
午後からは伐倒調査です.炭材となるアカガシを切り倒して,
幹,枝,葉に分けて,重さを測ります.全員でやると葉むしりもすぐに終わりました.
その後は野焼き体験です.昨日雨が降ったため,全体に火を入れることはできませんでしたが,煙には十分巻かれました.
もちろん最後は水で消火します.
庁舎に戻ったら,一昨日の炭窯を開けます.雨が降ったり,一度鎮火したので心配でしたが,大成功です!
夕食後は,現在の植生と伐倒調査のデータから炭窯利用を考察し,発表スライドを作ります.遅くまで頑張りました.
4日目(9/6)
実習最終日.朝食と掃除を済ませたら,班ごとに昨夜作ったスライドを発表します.
最後は牧野植物園の見学です.入り口には高知の山地の植生が再現されており,昨日の調査地とよく似ていました.
ガイドさんに説明を受けながら,いろんな植物を観察できました.
湿った岩場の植物を展示する回廊にカタツムリとマイマイカブリが生息していることからも,その展示技術と設備の質の高さが伺えます.
自動で霧が出ます |
何マイマイでしょう |
踏まれたカタツムリを食べるマイマイカブリの幼虫 |
以上,高知の森林と林業を満喫できた4日間でした.
最後になりましたが,演習を運営してくださった鈴木先生,松岡先生,市榮先生,松本先生,技術職員の長井さん,早田さん,TAの皆さん,本当にありがとうございました.
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