2016年10月11日火曜日

第3回森林フィールド講座・信州編 1〜2日目

長田です。9月13日〜16日にかけて、信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センターにおいて、第3回森林フィールド講座・信州編「信州の自然と山の暮らし」が開催されました。今回はこの実習について、2回に分けて紹介させていただきます。


森林フィールド講座は、大学・学部を問わず、全国の大学生が参加可能な森林初学者向けの実習です。本実習の特徴として、開催地(今回は信州大学の演習林)だけでなく、山形大、筑波大、高知大、琉球大、北大の演習林の教職員がスタッフとして参加し講義を行うことで、日本全国の森林や林業、研究について学ぶことができるという点があげられます。

今年は信州大学が主催となり、信州大学野辺山ステーション手良沢ステーション、伊那キャンパス(構内ステーション)および筑波大学川上演習林をめぐりました。公開森林実習「自然の成り立ちと山の生業演習」との合同開催で、北は北海道から南は鹿児島まで、公開森林実習13名と森林フィールド講座13名の学生さんが参加しました。なお、これまでに行われてきた森林フィールド講座については、ここ(第1回森林フィールド講座・和歌山編)ここ(第2回森林フィールド講座・沖縄編)をご覧ください。


1日目(9月13日)

昼にJR小海線の野辺山駅に集合し、信州大学の野辺山ステーションに移動しました。野辺山高原は避暑地として有名なだけでなく、高原野菜や酪農生産が盛んな場所で、野辺山ステーションも主に農場体験学習のために使われることが多いそうです。

ガイダンスと簡単な自己紹介を行った後に、荒瀬先生の解説を聞きながら演習林を散策しました。ヤエガワカンバなど、この場所に特徴的な植物に興味を持つ学生さんが多数いました。

ガイダンスの様子です
信州といえばそばですね
荒瀬先生に様々な植物を解説していただきました
野辺山宇宙電波観測所が隣接しており、すぐ横には巨大な電波望遠鏡があります

夕食後には、アカデミックワールドを行いました。山形大学の新井さん、高知大学の松岡先生、筑波大学の藤岡先生に、それぞれの大学の演習林や研究について紹介していただきました。

アカデミックワールドの様子です

2日目(9月14日)

午前中には、信州大学野辺山フィールドのすぐそばにある筑波大学川上演習林を見学しました。筑波大学の井波さんと杉山さんに案内していただき、植生の解説だけでなく、経験を重ねて作り上げたヤマネトラップを見せていただきました。川上演習林では至る所にヤマネトラップが仕掛けられており、実習などでトラップの中を確認することができます。ちなみに、ヤマネが当たりですが、ハズレの場合にはカマドウマなどが飛び出してきます。

杉山さんにヤマネトラップを説明していただきました
トラップを開けた学生さんがヤマネを発見しました
皆さん大喜びでヤマネを観察します
ヒメネズミの家族も見つかりました
カラマツやサワラなどを見学しながら林内をぐるりと散策し、落葉広葉樹二次林にたどり着いたところで次の課題に移りました。学生さんを4ー5人ずつの班に分け、各班に10種の樹木の枝をとってきてもらいました。

枝の見方について解説しています
帰りのバスはすごいことに…

宿舎に戻り、昼食を取った後に取ってきた枝の解析を行いました。班ごとに思い思いのデータを取って、図を書いてもらいます。大量の枝葉を前に、どのようなデータを取ったら面白い結果になるかを議論しながら、熱心に作業を進めていました。

枝サンプルを見比べながら色々考えます
グラフを書いて、予想と結果について説明します
最後に小林先生に締めていただきました

夕食を取ったあとは、前日に引き続きアカデミックワールドです。この日は午後の学生さんの解析結果を受けて、私が森林樹木の成長について当年枝から考えられることを解説しました。さらに私が北大苫小牧研究林、小林先生が信州大学演習林、琉球大の高嶋先生が与那フィールドの紹介を行いました。全国各地の演習林や研究の様子がわかっていただけたと思います。

アカデミックワールドの様子です。琉球大の演習林はこの発表の直後に国立公園の一部になったそうです

なお、川上演習林見学の様子は筑波大学のブログで取り上げられていますのであわせてご覧ください。


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