長田です。今回は、3月7日〜11日まで北海道大学和歌山研究林でおこなわれた公開森林実習「暖温帯林施業実習」を紹介させていただきます。この実習は、南紀熊野における森林施業と照葉樹林について学ぶ実習です。北大の学生さんに加えて、京都大、高知大の学生さんが参加しておこなわれました。なお、長くなるため、1〜2日目と3〜5日目の2回に分けて紹介したいと思います。
1日目
昼に三重県のJR尾鷲駅に集合し、バスでそのまま速水林業の見学に向かいました。速水林業さんは真っ先にFSC(森林管理協議会)の森林認証を取得するなど、環境に配慮した先進的な森林施業を行っていることで有名です。まず、速水林業代表の速水亨さんによる講義を受けました。
実際に林業現場の第一線がわかる貴重な講義です |
つづいて、丁寧に管理されている森林を案内していただきました。
森林管理についての説明を受けました |
手の行きとどいたみごとなスギ林です |
成長を整えるうえで下枝の残し方も重要とのことです |
挿し木の技術も確立されているそうです |
挿し木には学生さんだけでなく和歌山研究林の職員さんも興味津々でした |
2日目
和歌山研究林の朝は恒例のラジオ体操から始まります。
この日はおもに研究について学ぶ日となっています。揚妻林長による研究林紹介の講義を受けてから森に入りました。
まず、複数の班に分かれてジャングルジムを使った高木の観察と林床の樹種同定作業を行いました。林冠の様子が林床とぜんぜん違うことがわかってもらえたかと思います。
枝や葉を見たりまわりの景色を見たり… |
昼食をとった後、久保田さんに製炭試験について解説していただきました。
炭焼きも和歌山研究林名物ですね |
続いて、照葉樹天然林、植栽地、河道の3箇所に分かれて動物の痕跡調査を行いました。私は天然林班に同行しましたが、残念なことにほとんど何も見つけられませんでした。
最後に、北山スギの挿し木をつくりました。無事育ってくれたら2年後の実習で使うそうです。挿し木一本一本に作った人の名前を書いておいたらいいという意見も出ていました。
切り口の形状も重要です |
大きさを揃えてプランターに挿していきます |
宿舎に戻って夕食をとったあとに、揚妻林長による講義(アカデミックワールド)が行われました。
3〜5日目に続きます。
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