高知大学で行われた森林フィールド演習の後半についてレポートします。
3日目(8/18)
前日までの座学と野外講義で身につけた知識をフル活用して、実際にフィールド調査を行います。
小さな尾根を挟んで隣接する2つの斜面それぞれに20m×20mの方形区プロットを設定し、さらにそのプロットを4分割、学生13人が4班に分かれてそれぞれのプロットの植生調査を行います。この日は高知大学の鈴木先生も一緒にご指導してくださいました。
調査道具一式 |
正確に(水平距離で)方形区を設定するためにコンパス測量を行います |
プロット内で50cm×50cmの表土(A0層)を採集します |
プロット内の植生を高さごとの階層に分けて、胸高直径や植被率など調査します |
太い樹もあれば細く株立ちしている樹もあります |
データを正確に記録することが何より重要です |
フィールド調査は朝から夕方まで。終了後は少し休んでから北海道大学研究員の奥崎さんと、技術職員の私の研究紹介をさせていただきました。
4日目(8/19)
この日は朝から晩までデスクワークです。
前日に取ってきたデータを集計、解析し、隣り合った二つの森がそれぞれどのような歴史(遷移)をたどってきたのかを各班ごとに考察します。
データはあらかじめ用意されたエクセル様式に入力していき、その後全班のデータを黒板やホワイトボードに書き出して一目で様々な比較が出来るように工夫されていました。
野帳のデータをエクセルにまとめます |
採取してきた表土の質量も測ります |
各班でまとめたデータを書き出します |
様々なデータから何が読み取れるでしょうか |
毎年この実習では夜遅くまでデータまとめをしていると聞いて怯えていた学生さんたち。
やっぱり夜遅くまでがんばっていました。お疲れ様です。
TAさんもそれとなく(?)アドバイスをしていました。
4日目(8/20)
最終日です。
各班それぞれデータから読み取ったこと、それを元に考察したことをスライドにまとめて発表します。
班毎でいろいろな考察があったりして、質問も活発に出ていました。とても良い機会になったのではないでしょうか。
各班発表 個性豊かな発表でした |
学生さんの発表の後、塚本先生が同じテーマでまとめたスライドで解説してくださいました。
データのまとめ方や読み取り方、話の組み立て方など「研究者の視点」を学ぶことが出来たのではないでしょうか。
塚本先生の発表 |
また、今回の実習中、ほとんどの学生さんがインターネットから隔離された状態(圏外&ネット回線なし)でした。そのことで「自分で考える」という、研究にとってとても重要なスキルを磨くことが出来たのではないでしょうか。
私自身も正解を知らない状態で、学生さんと一緒に考えることができてとても楽しかったです。
昼食の後、各自レポートを書いて実習は終了しました。
皆さん大変お疲れ様でした。
また、最後になりましたが、実習を運営していただいた塚本先生、鈴木先生、技術職員の長井さん、早田さん、そしてゆかいなTAの皆さん、本当にありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿