2014年3月5日水曜日

冬の学校! in 九大北海道演習林 完結編

4日目 例温帯落葉広葉樹林の観察~冬の生活技術


さてさて今日は、昨日習った地形図の読み方とコンパスを駆使して、自分たちで目的地を探しながら、演習林内の植生を観察していきます。


まず、演習林全体を見渡してみました。昨日のオンネトーとは全く景色が違いますね。
何が違うか分かりますか?そう、葉っぱがついている木がありません。
ここの森は落葉広葉樹林なんですね。
今では北海道でなかなか見ることができない、天然の落葉広葉樹林です。
昨日の森は天然林でしたが、常緑針葉樹林(アカエゾマツ)と針広混交林でした。
少し場所が異なるだけで、針葉樹が生育しない環境になります。
中央に見える濃い森は、針葉樹の人工林です。

「オンネトーと演習林の森が全然違うことに驚いた」、
という学生さんからの感想が数多く聞かれました。
同じ場所から見た夏の景色です。とっても美しい緑ですね。
季節により森は全く違う姿を見せてくれます。
ぜひ、夏にも北海道に来てね!!

さて、ここからは自分たちで行く方向を決めていきます。
もちろん、道なんてありません!地図とコンパスだけが頼り!!
まずは、自分のいる位置を定めます。



チームごとに行動します。チーム全員で地図を見て、行く方向を議論します。


さあ、どんどん進んでいきましょう!
ちなみに、この日の歩く手段は「スノーシュー」です。
あまり雪が深くないし、斜面も多いのでスノーシューが歩きやすいですね。



無事に第一目的地にたどり着きました!ここでお弁当♪
みなさん、気づきましたか?ここは全く雪がありませんね。南斜面なんです。
もともとこのあたりは積雪が少ない地域なのですが、斜面によってもその量に違いがあります。
南斜面では雪が積もってもすぐに溶けてしまうんですね。

というわけで、お弁当を食べるには南斜面が最適です!
ちなみに、ここに生育する樹木のほとんどがミズナラでした。

積雪がないと、冷たい空気が直接土壌を冷やし、土が凍ります。
雪の多い道北の北大研究林では、雪(=断熱材)があるために土が凍ることはありません。
ここでは、15cmの深さまで土が凍っていました。

土が凍るということは、樹木にとっては大きなストレスになります。
また、落ち葉の分解の速さにも影響するかもしれません。
斜面によっても土の凍り方は大きく違うかもしれません。

ここでは、南と北向き斜面でそれぞれプロットを作り、
樹木の種類や落ち葉の量、落ち葉の分解速度、落ち葉からの栄養供給などに関する研究が行われているとのことでした。

さて、午後は北斜面のプロットを目指します。
道なき道を、ラッセル(雪をかきわけて進むこと)をしながら登っていきます。

みんな(歩いた道やかかった時間は違うけど)無事にたどりつきました!
さっきの南斜面とは全く違う景観ですね。雪が深いです。
ミズナラだけでなく、他にも色んな木が生えています。

さてさて、ここからは演習林内にある標本小屋で電気を使わない冬の生活を経験します!



薪を使ってお風呂を沸かします!五右衛門風呂!
初めて五右衛門風呂に入りましたが、下からの熱と遠赤外線のせいか、
体がとっても暖かくなりました!!


今日は薪を使って自炊です。メニューは田代先生特製カレー!
様々なスパイスを入れてルウを作ります。
お米はかまどで炊きます!!


「電気を使わない」ので、灯りはサラダ油のランプを使います。
とっても簡単に作れるので、災害時にも役立ちそうです。

マルショウ技研の菅原社長による

北海道の暖房とカーボンニュートラル燃料についての講義の時間です。
みなさん、とても熱心に聞いていました。
ペレットストーブと薪ストーブの良い点・悪い点についてなども知ることができました。


カレー、うまいっっ!!
薪ストーブの上で長時間煮込んだので、手羽元もとってもやわらかくなっていました!



完結編のはずが、完結しませんでした、、
次回こそ、完結します!!




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